組織活性化とは?

組織活性化とは、組織が活性化された状態を創り出すことを言います。

企業が継続的な成長を目指すためには、組織活性化を図り、継続的に力強い組織づくりを実現することが大切です。

ここでは、どういったきっかけで組織活性化に取り組むのか、また、実現に向けた取り組み方法についてご紹介します。

取り組むきっかけ

多くの企業では、従業員満足度調査(ES調査)などが定期的に行われています。

そこでは、様々な分析が行われ、報告書として結果が報告されます。

一般的な値が出てきた時は、一安心となり、特に気にされる必要はありませんが、「従業員満足度が(一般的な値より)低い」という結果が出てきた時に、「従業員満足度を上げるためにはどうすれば良いのか」を検討する必要が出てきます。

働き方改革だけでは従業員満足度は向上しない

ここ最近、若年層の離職が多かったり、管理職になりたがらない人が増えている中で、「働き方改革に取り組まなければ」と思われている経営者や管理者もいらっしゃると思います。そこで、残業をしないようにしたり、在宅(リモート)勤務ができる環境を作ったりと、働き方改革と称して、労働条件を向上させている企業も多いと思います。

しかし、働き方改革をしても、相変わらず、従業員満足度が向上しない、といった話を耳にします。

従業員満足度を向上させる手段の一つとして組織活性化がある

では、「従業員満足度を上げるためには、一体どうすれば良いのだろう」という声が聞こえてきそうですが、そこで初めて「組織開発」とか、「組織活性化」という手段の存在を知る方が多いと思います。

組織開発とは、組織図を作り直すことだけではない

「組織開発」という用語を聞くと、なんだか、組織形態(組織図)を見直すことのように聞こえます。もちろん、「組織論」という学問があるほどですから、業務の特性や、経営側から「経営しやすい組織形態」があることも事実ですし、組織形態を変えることで、組織としての生産性を高めることもできます。また、組織形態(組織図)は、目に見えるものであるため、改善前と改善後を認識しやすく、変更があった場合は、仕事の流れや意思決定方法が変わることから、組織形態(組織図)が変わることで、何が変わるのかをイメージすることは容易です。

しかし、組織開発とは、組織形態(組織図)を作り直すことだけではなく、組織の運営方法、マネジメント方法を変えることを指すため、ますます「何をすることなのか」わかりにくいですし、「何が変わるのか」をイメージしにくくなっています。

組織開発によって組織活性化を図る

組織形態(組織図)を見直すことが、ハード的なアプローチだとすると、組織開発をして組織活性化を図ることは、ソフト的なアプローチとも言えます。

だとすると、組織開発をすることで、組織活性化を図ることができそうだ、と思われた方もいらっしゃると思いますが、まさにその通りです。

次のセクションでは、「組織が活性化された状態」と、その状態になるために、「具体的に何をするのか

」をお伝えします。

組織が活性化された状態とは

組織が活性化された状態とは、簡単に言うと、大きく2つの現象が生じ、組織としての生産性が高い状態になっていることを言います。

1つは、組織の構成員のベクトルが揃っていること。

2つは、組織の構成員間での意思疎通が容易(コミュニケーションが活発)になっていること。

組織の構成員のベクトルが揃っている、とは

図で見ると、確かに組織の構成員のベクトルが揃っている方が、組織・チームとしての力が強くなることが想起されます。

では、具体的には何が、どうなっている状態だと、組織の構成員のベクトルが揃っている、ということになるのでしょうか。

一般的には、まずは、ミッション・ビジョン・バリューが設定されていること、と言えます。

それぞれの定義は次のようなものです。

・ミッション:会社の使命、達成すべき目的

・ビジョン:将来ありたい姿、未来像

・バリュー:会社の価値基準、行動指針

まあ、傍から見ると、ふーん、という感じで、無いよりはあった方がまし、と思われるかも知れません。ですが、組織の構成員からすると、日々の小さな判断や、行動をする時に、これらが明確になっているか、なっていないかでは、大きな違いが出てきます。

これらが設定されていることによる具体的な現象・効果については、別の機会で述べるとして、ここでは、組織の構成員のベクトルを揃える要素として、ミッション、ビジョン、バリューがあり、それが設定されることによって、効果を生み出す、と認識していただければ、と思います。

組織の構成員間の意思疎通が容易(コミュニケーションが活発)になっている、とは

普通に考えると、組織の構成員間の意思疎通が容易(コミュニケーションが活発)になっていると良い、とは十分想像がつきます。

では、具体的には何が、どうなっている状態だと、組織の構成員間の意思疎通が容易(コミュニケーションが活発)になっていると言えるのでしょうか。

一般的には、上下、部門間、部門内の意思疎通が容易(コミュニケーションが活発)になっている状態と言えます。

・上下間での意思疎通が容易になっている

・部門間での意思疎通が容易になっている

・部門内での意思疎通が容易になっている

こうやって挙げると、「なーんだ、そんなこと当たり前なことですよね」と一蹴されそうですが、実は、これが上手くいってないことが多いのです。

上下間で言うと、上位者は下位者の(人事)評価者だとすると、下位者からすると、上位者に嫌われないような言動、すなわち、思ったことを素直に言うことはできない場合が多いです。

また、部門間で言うと、部門が異なると、相反する立場になることも多いため、自部門の利益になることを優先させようとすればするほど、相手の意見を受け入れられにくくなることも、当然と言えば当然になります。

更に、部門内でも、変に競い合ったり、いつも仕事を押し付けられたり、過去の失敗を引きずったりと、距離が近いからこそ生じる人間関係から、思ったことが言い合えない状態になっている場合もあります。

この当たり前なことができるようにする施策については、別の機会で述べるとして、ここでは、組織の構成員間の意思疎通が容易(コミュニケーションが活発)になるためには、上下間、部門間、部門内という3つの関係性が良くなっている必要がある、と認識していただければ、と思います。

組織が活性化されることによって

組織が活性化されることによって、簡単に言うと、チームワークが上手く形成され、チームとしての活動の成果が出やすくなります。スポーツだと分かりやすいですが、ビジネスでも一緒です。

組織が活性化されるといいことばかり。

あなたの職場でも組織の活性化を図りませんか。

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