育てられない原因かも?若手社員の成長が伸び悩む行動について解説
近年、企業にとって人材育成は最重要課題の一つとなっています。優秀な人材を確保・育成することで企業は競争力を高め、持続的な成長を維持できます。しかし、せっかく優秀な若手社員を採用したものの、能力が十分に発揮できず成長が止まってしまうケースも見られます。「若手社員が育てられない…」とお困りの場合、知らず知らずのうちに若手社員の成長を大きく左右する行動を取っているかもしれません。
こちらでは、上司が気を付けたい行動について解説します。
若手社員の育成・やる気に影響する上司の行動とは?
上司の「思い込み」が若手の可能性を狭める?
「部下は自分で育つ」と考えている
部下の成長に関して、上司が「部下は自分で育つもの」と考えているケースも少なくありません。この考え方には以下のような問題点があります。
- 部下の主体的な成長が期待できない
- 上司による適切な指導が行われない
- 早期離職のリスク
部下の成長には上司の適切なサポートが不可欠です。部下に任せきりにするのではなく、上司自らが関与し、共に学びながら成長する姿勢が求められます。
部下の成長に関心がない
部下の成長に関心を持たず、業務指示のみを行う上司もいます。このような態度は部下のモチベーションを下げ、結果として成長が伸び悩んでしまいます。部下の長期的な成長は、企業の将来を左右する重要な課題です。上司は部下一人ひとりの能力や適性を見極め、サポートすることが求められます。
- 能力開発や目標設定への助言
- 失敗を許容し、共に学ぶ機会の提供
- 定期的な面談による意識の共有
- 成長を促す課題に挑戦する機会の付与
部下の成長に無関心では単なる作業の指示に留まり、やがてはスキルの停滞や離職につながるおそれがあります。上司は常に部下の成長を意識し、適切に関与することが重要です。
自分自身の評価にとらわれすぎている
部下の成果に貢献することで、上司自身の評価も高まります。しかし、自身の評価ばかりに目が向き、部下の仕事まで行っては成長機会を奪ってしまうことになります。自分自身の評価にとらわれすぎると、部下の成長を妨げてしまいかねません。部下の成長を第一に考え、サポートすることが大切です。
過剰な干渉で部下の自立を妨げる
部下の仕事をすべて取り上げてしまう
若手社員の成長を左右する行動の一つが、部下の仕事をすべて取り上げてしまうことです。仕事は部下の成長の糧となります。しかし、上司がすべての仕事を取り上げては、部下が成長する機会がなくなってしまいます。例えば、重要な仕事は上司が処理し、部下には雑用しか与えないようでは問題です。部下への適切な仕事の割り振りが重要となります。
部下に自由を与えない
部下が自主性を発揮できる環境を作ることは大切です。しかし、上司が過剰に干渉し続けると部下は自由に考えられなくなり、成長が妨げられます。
例えば、こういった行動は避けるべきでしょう。
- 部下の作業の過程に細かく口を出す
- 部下に任せた仕事の手順をすべて決めてしまう
- 部下に裁量権を与えず、上司の指示通りにさせる
部下には一定の自由を与え、成功・失敗を経験させることも大切です。間違いをおそれずにチャレンジできる環境を整えることで、部下の自主性と創造性が引き出されます。
失敗を許さない
部下の失敗を許容せず、過剰に干渉する上司の姿勢は部下の自立を妨げます。失敗をおそれてしまい、新しいことに挑戦できず成長の機会を逃してしまいます。上司は、部下の失敗を“機会”と捉えるべきです。失敗から学ぶことで部下の成長につながります。そのためには上司自身が部下の失敗を受け入れ、それを糧にしてフィードバックを行う姿勢が求められます。
【部下の失敗に対する望ましい上司の姿勢】
- 冷静に受け止める
- 失敗した理由を共に分析する
- 次につなげるためのアドバイスをする
- 信頼関係のもと、失敗を許容する雰囲気を作る
適切な距離を保ちつつ、部下の自立を後押しすることが上司に求められています。
部下のやる気を削ぐ上から目線の態度
部下の意見を無視する
上司が部下の意見を無視したり、一方的に指示を出したりすると、部下のモチベーションを下げてしまいます。部下は意見や提案を言う機会を奪われ、自分の存在が軽んじられていると感じてしまうためです。部下の意見を聞くことは、貴重な気づきや提案が得られるなど、上司にとっても有益です。部下の意見に耳を傾け、その意見を取り入れることでより良い解決策を見出せるでしょう。
部下の個性を尊重しない
例えば、以下のような態度は問題となります。
- 部下の人となり・個性を理解しようとしない
- 失敗や間違いを許さず、常に非難する
部下の存在や価値観を認めず、ただ上から目線で指示するだけでは、部下のモチベーションを下げ、人格を傷付けてしまいます。部下一人ひとりを大切にし、個性を尊重することで良好な人間関係を構築できます。それが部下のやる気を引き出す条件となるのです。
批判ばかりで称賛しない
批判ばかりしていると、以下のようなデメリットがあります。
- 部下のやる気を失わせる
- 上司への不信感が生まれる
- 部下のストレスが高まる
批判だけでは部下のモチベーションを大きく低下させてしまいます。部下の良い点を認め、積極的に称賛することが、部下の成長を後押しすることにつながります。
上司の意識改革が鍵!部下の成長をサポートするためのポイント
部下の成長を第一に考える
上司は部下の成長を最優先に考える姿勢が重要です。部下の仕事を一方的に取り上げてしまうのではなく、部下に任せつつ適切なアドバイスやサポートを行うことで自立を促します。
部下に仕事を任せる際は、以下を心がけるようにしましょう。
- 適度な難易度の仕事を与える
- 失敗を許容し、失敗から学ぶ機会を設ける
- 自発的に考え行動する機会を作る
部下の成長は企業の将来に大きく影響するものです。上司は「部下の成長なくして自身の成長はない」という意識を持ち、日々の育成に努める必要があります。
適切な距離を保ちながらサポートする
若手社員の成長を促すには、適切な距離を保ちながらサポートすることが重要です。上司が過剰に干渉すると、部下の自立心を損ねかねません。一方で放置してしまうと、部下が方向性を見失うおそれがあります。
そこで有効なのが以下のような関与の仕方です。
- 目標設定や進捗の確認など、適宜フォローを行う
- 部下に裁量権を与え、自走できる環境を整える
- できる範囲で助言を与える
上司と部下の距離は遠すぎても近すぎても望ましくありません。お互いの役割を尊重し、信頼関係を構築することが大切です。
失敗を許容して共に学ぶ姿勢を意識する
失敗は誰にでもあるものです。重要なのは、その失敗から学び、次に活かせるかどうかです。上司は部下の失敗を叱るのではなく、「なぜそうなったのか」「どこが問題だったのか」を一緒に振り返るべきです。そして、部下とともに対策を検討し、次はどうすれば良かったかを話し合いましょう。こうした過程を経ることで部下は自分で問題を発見し、解決策を見出す力を身に付けられます。上司はあくまで支援者の立場に徹し、部下の主体性を尊重することが大切です。
部下の良い点を認めて称賛する
新しい取り組みに挑戦したとき、目標を達成したときなど、部下の良い点を認めて適切に称賛することは重要です。称賛のタイミングと方法を工夫することで部下のモチベーションが高まり、さらなる成長が期待できます。
「若手社員を育てられない」から脱却!成功する育成プランの立て方
成功する若手社員の育成プランの立て方について、ステップ別にご紹介します。
育成の目的を明確にする
まず、なぜ若手を育成するのかを明確にしましょう。会社の将来を担う人材を育てる、技術の伝承を行うなど、目的を明確にすることで育成の方向性が定まります。
現状分析を行う
若手社員の現在のスキルレベルや、会社が求める人材像とのギャップを分析します。これにより、重点的に育成すべき項目が明らかになります。
具体的な目標を設定する
分析結果をもとに、半年後や1年後の具体的な到達目標を設定します。例えば以下のような目標です。
- 基本的な業務を独力で遂行できるようになる
- 顧客との基本的なコミュニケーションができるようになる
- 簡単な企画書を作成できるようになる
育成方法を選択する
目標達成のための具体的な育成方法を選びます。例えば、以下のような方法です。
- OJTによる実践的な指導
- 外部研修への参加
- 社内勉強会の実施
- メンター制度の導入
スケジュールを立てる
育成計画を時系列で整理し、いつまでに何を習得するかを明確にします。
進捗管理と評価を行う
定期的に進捗状況を確認し、必要に応じて計画を修正します。また、目標達成度を評価し、次の育成計画に活かします。
このようなステップを踏むことで、体系的な育成プランを立てることができます。若手社員の成長を促し、組織の活性化につながる育成を実現しましょう。
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