部下の育成にはコーチング研修がおすすめ

IT技術の発達により、今までよりも迅速かつ柔軟な対応が企業に求められるようになりつつあります。しかし従来から日本の組織は上層から下層、つまり上司から部下へ指示が伝達される指示系統が主流でした。そのため部下は指示待ちになってしまう傾向があるのです。そのような状況の打開策としてコーチング研修が注目を浴びています。コーチングを活用すると、自ら考えて行動する社員を育成できるようになるからです。今回はコーチング研修について、目的や必要性、期待できる効果などについてご紹介します。

コーチング研修の意味と目的について

コーチング研修は管理者に向けた研修です。自ら考えて行動できる社員を育成するには、教育を担当する管理職の意識や行動を変えなければなりません。また意識や行動を変えても、部下への行動を指示していたのでは部下の自主性は育たないでしょう。部下に自主性を持たせるには、部下の思いや考え方、希望などを引き出す必要があり、これらのスキルを習得できるのがコーチング研修なのです。

こちらでは、社員教育におすすめのコーチング研修とは何か、必要性についても解説します。

社員教育におすすめ!コーチング研修とは?

社員教育におすすめ!コーチング研修とは?

コーチング研修は管理職の方が部下に直接、コーチやアドバイスをする研修です。コーチングは比較的費用のかからない教育方法ですが、コーチングとはどのような意味を持つのか、コーチングの手法と研修の内容についてご説明します。

コーチングとは

コーチングとはコミュニケーション手法の一つです。相手の自主性やモチベーションを高めて能力を最大限に引き出し、目標達成を目指します。同じような研修にティーチングという手法がありますが、ティーチングは単に知識やスキルを教えるだけであるのに対し、コーチングはコーチを受ける人とコーチが一緒になって進めていくのが違いです。

コーチング研修の内容

コーチング研修では、コミュニケーションや目標、ロールプレイングなどが行われます。

コーチングでは、コーチとコーチを受ける側が、お互いに自分の考えや思いを伝えることを重視するため、コミュニケーション能力が重要となるのです。そのため円滑なコミュニケーションに不可欠な、傾聴や承認、質問などのコミュニケーションスキルを学びます。

また目標達成のためのフレームワークやモデルなども研修に含まれることがあります。これらを現場でどのように実践していくかも重要です。そのためロールプレイングも行われます。

特定のテーマが設定されている研修もあります。例えば動機付けやキャリアサポート、MBO面談などです。このようなテーマの研修も含め、コーチング研修の費用は一般的な研修費用よりも安価にできるのでおすすめです。

コーチング研修の目的について

コーチング研修の目的について

コーチング研修の目的は、管理職がコーチングスキルを習得することです。管理職に求められるコーチングスキルには大きく分けると2つが挙げられます。

主体性を持った部下を育てるスキルの習得

部下にコーチング研修を行うと、その部下は考え方や行動の仕方を覚えるので自分から動くようになります。自主的な行動がよい成果に結びつけばモチベーションアップにつながり、さらに自発性が高まっていくのです。

今までとは違う行動をとることで部下の潜在能力を引き出す、あるいはスキルアップが期待できます。さらにこれまで以上の成果を出せるようになる可能性をも秘めているのです。

部下との信頼関係を構築するスキルの習得

上司と部下は本来的には上下関係です。しかしコーチング研修を行うことにより、単なる上下関係ではなく「一緒に仕事を進めていくチーム」という意識が芽生えます。そして、そのチームで成果が上がれば、部下と上司の間に初めて信頼関係が発生するでしょう。コーチング研修は上司と部下の間に信頼関係をもたらす効果も期待できます。コーチング研修の教育効果は費用対効果の面でも優れているのです。

これまでの企業は、上層部が決めた方針を部下が実行するという「トップダウン」形式が主でした。しかし、多様性が増し、常に現場の状況が変化している現代では、柔軟な対応が求められるようになったのです。そのためには経営上層だけでなく、現場の最前線にいる社員の意見を汲み上げる「ボトムアップ」という仕組みを作らねばなりません。

そこでコーチング研修によって築かれる「上司と部下の人間関係」がキーポイントになるのです。上司と一緒になって問題を乗り越え、双方の間によい人間関係が築かれていれば、部下は上司に状況改善のための意見が言えるようになります。

なぜコーチング研修が必要なのか

AIやIoTなどのIT技術進歩によって、企業が提供する商品やサービスの水準は、上昇化かつ平均化しています。このような状況の中で企業が生き残っていくには、迅速かつ柔軟に顧客のニーズへ応えていく必要があるでしょう。そのためには管理職と部下の双方の意識改革が必要となりますが、優先すべきは管理職へのコーチング研修といえるでしょう。

こちらでは、部下の育成にコーチング研修が必要な理由と、コーチング研修で期待できる効果について解説します。

部下の育成にコーチング研修が必要な理由

部下の育成にコーチング研修が必要な理由

企業がさらなる成長を遂げるには、部下である社員の自主性が求められます。社員の自主性を育てるには、コーチング研修が不可欠です。

トップダウン方式の経営では社員は、うまくいかなくても「会社の方針だから責任は上層部にある」と考えてしまいます。そうなると「会社の命令に従っていれば良い」という受け身の姿勢をとってしまい、自分自身で考えなくなってしまうのです。ミスやトラブルが発生したら上層部や管理職が改善策や再発防止策を指示して社員はその対応策を実施しますが、上層部や管理職が不在の場合、あるいは上層部や管理職が判断できない場合は迅速な対応が行えません。

しかし現在の企業運営には多様性への対応やスピード感が求められます。実際に現場で業務にあたるのは部下なので、業務を円滑かつ迅速に進めるには、管理職と部下の間に「問題を共有し、一緒になって問題解決にあたる」という意識が必要です。そのためには部下の自主性を育てなければなりません。方針を変更しようとしても、今までトップダウン方式で指示を出していた経営層や管理職は、どのように部下の自主性を育成すればよいかわからないでしょう。そのため管理職へのコーチング研修が重視されているのです。また、全社員に育成研修を受けさせるのは費用対効果の面でも問題があるため、少ない費用で最大の教育効果をあげるためにも、管理職へのコーチング研修が優先されます。

コーチング研修では、コーチングの原則や手法、スキルなどを習得できます。しかしもっとも重要なのが考え方です。コーチングの基本的な考え方は「相手に気付かせる」という点にあります。誰しも「単に教えられたこと」はあまり身に付きませんが、自分で気づいたことは身に付きやすいからです。そのためコーチング研修ではコーチ役は具体的な知識や手法を教えません。逆に質問や色々な形で「本当の原因は何か」を相手に考えさせ、気づかせることにあるのです。

今まで気づかなかった問題を見つけ、自分で解決できるようになった部下は、仕事のモチベーションや業務遂行能力が向上します。このような社員が増えるほど、企業全体の業務効率の向上にもつながるでしょう。管理職に対する部下からの信頼も向上するので、社員の育成と人間関係の構築、さらに業務効率の改善という効果が期待できます。

コーチング研修で期待できる効果について

コーチング研修で期待できる効果について

コーチング研修を受けることで、管理職と部下はもちろん、周囲にもよい効果が期待できます。コーチングの手法を身につけることで期待できる効果には以下のものが挙げられます。

部下の能力が向上する

部下の自主性が向上すると様々な能力が高まります。例えばコミュニケーション力や行動力、問題解決能力や目標達成力などです。このような能力が向上すれば、どのような業務においても有効に発揮されます。その結果、組織全体の生産性向上にも寄与するのです。

マネジメント力やリーダーシップを高められる

部下一人ひとりの教育や目標達成を実現するために、個に対するマネジメントや、コーチ型リーダーシップが管理職に求められます。コーチ型リーダーの研修を受けると、一人ひとりの意見や個性、長所や短所などを把握した上で、目標達成をサポートできるようになります。

自律型組織が実現できる

自律型組織とは権力が一カ所に集中しておらず分散されており、上下関係を表す役職もない組織のことです。いわゆる「指示系統」はありませんが、「意思決定のルール」は存在するので、そのルール内で社員各自が判断して行動していかねばなりません。しかし指示系統がない分、変化に対して素早い反応と対応が行えるのです。

これまでの企業経営は過去の経験則に基づいたもので十分に間に合いました。それは社会の単調性という背景があってのことだったのです。しかし情報技術の急激な進歩とインターネットがもたらした需要の多様性という、これまでにない環境の中では、もはや過去の経験則では対応できない時代が来ています。

近年の社会やビジネスは、「VUCA」であるといわれています。VUCAとはVolatility(不安定さ)とUncertainty(不確実さ)、Complexity(複雑さ)とAmbiguity(曖昧さ)の4つを指す言葉です。これからの企業はVUCAに対応できる組織作りを目指す必要があり、そこで注目が集まっているのが「自律型組織」なのです。

自律型組織を実現するには、主体性を持って自ら動ける「自律型人材」が多く必要です。この自立型人材を育成するには、管理職のコーチングがおすすめです。

管理職のコーチング研修を実施して自律型人材を育成しよう

企業や組織を支えているのは多くの「人」つまり社員です。特に現場の社員ほど人数が多いため、この社員の能力が高まるほど企業の成長や発展が実現しやすくなります。社員の能力を高めるためには、管理側である上司へコーチング研修を実施するのがおすすめです。

自己成長支援ラボでもコーチング研修を扱っており、カリキュラムのご提案や講師の派遣に対応しています。研修内容をカスタマイズすることも可能ですので、コーチング研修をご検討中でしたら、お気軽にご相談ください。

企業向け研修

ロジカルシンキング・ロジカルドキュメント作成・コンセプチュアルスキル研修のことなら、自己成長支援ラボにご相談ください。プレゼンや報告書の作成に役立つ、実践的な研修を提供しています。

通常タイプ研修

お客様の教育ニーズに合わせた講座を企画し、お客様がご用意された会場に弊社講師が出向いで講義を提供するもので、弊社の中心となる事業です。

主な教育分野は以下の通りです。
・階層別マネージメント研修(新入社員、主任、管理職、上級管理職、役員·経営層)
・人事評価者研修
・コミュニケーション力強化研修
・コーチング研修
・ロジカルシンキング、ロジカルドキュメント作成研修

カスタマイズ研修

カリキュラム総時間のおおむね半分以上が貴社の現実の課題を取り扱うために当てられる研修で、演習では個別(個人またはグループ単位)の指導が中心となる形態の研修です。

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